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【Shopify】EC立ち上げに失敗しないために!要件定義から開発までの流れを解説
公開日
2024.12.02
ECサイトを立ち上げたいけれど、どこから始めれば良いのか迷っていませんか?ShopifyでのECサイト開発には、特有のステップやツールがあり、これらを理解せずに進めてしまうと、予期せぬトラブルに直面することがあります。本記事では、Shopifyを使ったECサイト立ち上げの要件定義から開発、リリースまでの流れを解説し、失敗を防ぐための具体的な方法をお伝えします。ShopifyでECサイトを成功させるためのポイントをしっかりと把握していきましょう。
Shopifyを使ったEC立ち上げの基本ステップ
ShopifyでのECサイト立ち上げにおいて、まずは全体の流れを把握することが重要です。一般的に、ShopifyでのECサイト立ち上げには2ヶ月から4ヶ月程度の期間を見込むと良いでしょう。この期間には、業務フローの整理、要件定義、テーマの選定、カスタマイズ、アプリの導入、テスト、リリースなどの各ステップが含まれます。
目標設定とターゲットの明確化
ShopifyでECサイトを成功させるためには、まず明確な目標設定が必要です。例えば、「初年度に月間売上100万円を達成する」といった売上目標を設定し、その目標に基づいてターゲットを絞り込むことが大切です。「20代から30代の健康志向のある女性」など、具体的なターゲットを設定することで、どのようなテーマを選ぶか、どの機能を優先的に導入するかなど、開発の方向性が明確になります。
業務フローの整理
要件定義の前に、現状の業務フローを整理することが必要です。業務フローの整理を行うことで、ECサイトを通じてどのような業務が効率化できるか、どの部分が課題となっているのかを明確にできます。たとえば、在庫管理、注文処理、顧客対応など、現状の運用プロセスを可視化し、どの部分に改善の余地があるかを分析することが重要です。この段階で課題を洗い出し、Shopifyの導入によってどのように解決できるかを明確にすることで、後の要件定義がスムーズになります。
業務プロセスの可視化と改善ポイントの特定
現在の業務プロセスをフローチャートなどを使って可視化し、どこにボトルネックがあるか、どの作業が自動化可能かを検討します。例えば、注文処理が手動で行われている場合、Shopifyの自動化機能やサードパーティアプリを導入することで効率化を図ることが可能です。また、顧客対応のフローを見直し、チャットボットやFAQページの充実で対応時間を短縮する方法も考えられます。
要件定義の進め方
ShopifyでのECサイト立ち上げにおいても、要件定義はプロジェクトの成功を左右する重要なプロセスです。
ShopifyでのEC構築における要件定義プロセス
要件定義を進めるうえで、Shopify固有の機能や制約を理解したうえで行うことが重要です。大きく分けて「テーマとアプリの選定」「決済・配送の設定」「カスタマイズの仕様確定」「ドキュメント化」などのステップがあります。
デザインとテーマ選定
Shopifyでのデザインフェーズでは、テーマの選定が重要です。Shopifyには多くのテーマが用意されており、ブランドのトーンやターゲット顧客のニーズに合ったデザインを選ぶことが成功の鍵となります。ターゲットに最適な視覚的要素が実現できるかを考慮し、ブランドに合ったテーマを選ぶことを意識します。選定にあたっては、以下の記事も参考にしてみてください。
- Shopifyのテーマは、どのように選べば良いのか? - ROUTE06 Professional Services
- Shopify公式テーマ「Dawn」のメリット・デメリット - ROUTE06 Professional Services
アプリの選定
アプリ選定では、必要な機能をリストアップし、それぞれがShopifyの標準機能で実現可能かどうかを検討します。標準機能で対応できない場合は、Shopify App Storeから適切なアプリを選定・導入することで、追加開発のコストを抑えつつ機能を拡張できます。Shopifyには便利なアプリが多く存在するため、以下も参考にしつつ、積極的に導入を検討しましょう。
- Shopifyアプリの選び方のコツ。アプリストアの比較機能と「Built for Shopify」を紹介 - ROUTE06 Professional Services
- ShopifyでのEC運用における必須アプリ「Matrixify」の紹介 - ROUTE06 Professional Services
- Shopifyにおけるバックアップの重要性と作成方法について - Rewind Backupsの紹介 - ROUTE06 Professional Services
- ECサイトにおける商品検索の重要性と「Shopify Search & Discovery」の紹介 - ROUTE06 Professional Services
決済と配送オプションの設定
Shopifyには様々な設定が存在しますが、特に気をつけなければならないのが、決済と配送まわりです。決済手段は、クレジットカード、コンビニ決済、キャリア決済など、多様な決済方法があり、ユーザーの利便性に直結する要素です。また、決済手数料などコスト面での考慮も必要ですし、外部決済を取り入れる場合には決済代行会社との手続きに時間がかかることも念頭に置かねばなりません。配送に関しても、どのような配送手段を使うか、どのくらいの頻度で梱包・配送をするか、送料はいくらに設定するか、など検討すべきポイントが多く存在します。以下の記事も参考にしながら、設定すべき項目に漏れがないよう留意してください。
カスタマイズ仕様の確定
Shopifyの柔軟性を活かして、テーマやアプリのカスタマイズを行う場合、どこまでカスタマイズするかの仕様を詳細に決めます。例えば、カートページに特別なディスカウント表示を追加する、または購入フローの途中に顧客アンケートを組み込むなど、具体的な機能の追加や変更を行う際には、その仕様を明確にしておく必要があります。
ドキュメントの重要性
確定した要件はドキュメント化することで、プロジェクトの進行がスムーズになります。特に、Shopify特有の制約やアプリとの連携部分について記載しておくと、後々のトラブルを防ぐことができます。また、開発パートナーやデザイナーに共有する際にも、明確なドキュメントがあることで認識のズレを防ぐことができます。
開発とリリース
要件定義が完了したら、次は開発フェーズに進みます。
テーマカスタマイズ
Shopifyのテーマをそのまま使うことは少ないでしょう。カスタマイズすることで、よりサイトとしての魅力を上げていくことは重要です。
カスタマイズにおいては、Liquidテンプレートを用いて、特定のページのレイアウトや機能を柔軟に変更することが可能です。たとえば、トップページで特定の商品カテゴリーを強調表示することで、季節商品やキャンペーン商品を目立たせることができます。
テストとフィードバック
リリース前には、サイト全体のテストを行います。Shopifyではパスワード保護機能を使って、一般公開前に関係者のみがサイトを確認できるようにし、必要なフィードバックを受け取ります。また、スマホやタブレットなど異なるデバイスでの動作確認も欠かせません。
リリース時の注意点
リリース時には、トラブルを防ぐためのチェックリストを作成し、各機能が正常に動作していることを確認します。特に、決済や配送設定に誤りがないか、キャンペーンコードが正しく動作するかなど、Shopify特有の要素に注意を払いましょう。また、リリース直後には顧客からのフィードバックを迅速に対応する体制を整えておくことが重要です。
まとめ
ShopifyでのECサイト立ち上げは、Shopify特有のツールと機能を最大限に活用することで、効率的に進めることができます。目標設定から業務フローの整理、要件定義、テーマとアプリの選定、カスタマイズ、開発、プロジェクト管理、リリース準備まで、各ステップをしっかりと進めることで、Shopifyを使ったECサイトの成功を手にすることができます。本記事を参考に、計画的に準備を進め、成功するECサイトを立ち上げましょう。