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Eコマース

【Shopify】アプリ開発におけるパフォーマンス向上のベストプラクティス

公開日

2024.12.20

更新日

2024.12.20

【Shopify】アプリ開発におけるパフォーマンス向上のベストプラクティスのサムネイル

Shopifyアプリ開発においてパフォーマンスを維持することは非常に重要です。ロード時間の遅延や過量な負荷は、ユーザー体験を悪化させ、コンバージョン率の低下に繋がることもあります。この記事では、Shopifyアプリ開発におけるパフォーマンス観点でのベストプラクティスを解説します。

一般的なパフォーマンス最適化

パフォーマンスの基準

ShopifyアプリをApp Storeで公開するためには、ストアフロントのLighthouseパフォーマンススコアを10ポイント以上低下させないことが必須条件です。また、Shopify管理画面とチェックアウトのパフォーマンス基準を満たす必要があります。これらの基準を満たし、パフォーマンスの影響が小さいアプリには「Built for Shopify」ステータスが付与されます。このステータスは、アプリの信頼性と品質を示すものです。パフォーマンス向上には継続的なテストとモニタリングが不可欠です。読み込み速度やインタラクティブ性を測定し、問題点を特定、改善しましょう。

バンドルサイズ最小化やキャッシュの利用

アプリのエントリーポイントで利用されるJavaScriptやCSSのファイルサイズを最小化することで、ページの読み込み時間を大きく短縮できます。これにより、ユーザーの読み込みの不便さを解消できます。コードの最適化や不要なライブラリの排除を行い、バンドルサイズを最小限に保つことが重要です。

また、キャッシュを効果的に活用することで、サーバーの負荷を減らし、ページの表示速度を向上させることができます。特に画像や静的ファイルは、適切なキャッシュ制御ヘッダーを設定することで、ユーザー体験を改善できます。ブラウザキャッシュとCDNの統合を活用することを検討しましょう。

レンダリングのブロックを回避する

Webページのレンダリングにおけるブロックスクリプトは、ページの読み込み時間を大きく伸ばす原因となり、First Contentful Paint(FCP)やLargest Contentful Paint(LCP)などの指標に悪影響を与えます。この問題を解決するためには、スクリプトタグに defer または async 属性を付けることが重要です。

それに加えて、特定の条件によって利用されないコンポーネントやリソースが存在する場合、ユーザーの操作に対応して動的に読み込むようにすると、無駄な読み込みを避けることができます。アプリの特定の部分が必要となる場合のみ、JavaScriptバンドルを読み込む構成にすることが推奨されます。

また、ブラウザはスタイルシートが読み込まれるまでレンダリングを停止するため、インラインスクリプトタグはスタイルシートより前に配置し、ブロックを回避しながらレンダリングを高速化しましょう。

ストアフロントのパフォーマンス最適化

Shopifyストアフロントのパフォーマンス向上には、テーマのカスタマイズとスクリプトの最適化が鍵となります。テーマの中に添加されるコードは、パフォーマンスに大きな影響を与えるため、埋め込みコードの重要性を見極めることが重要です。このため、余計なスクリプトを削除し、実行の優先順位を考慮した構成にすることが効果的です。

そして、ストアフロントでは、ユーザーが要求するデータを快速に提供できるようにAPI呼び出しを最小限に抑え、非同期処理を活用することが大切です。これにより、サービスの可用性を高め、一時的な遅延を回避できます。最後に、ストアフロントでの設計は、テーマのプレビューでのテストを重ねて、導入が問題ないことを確認しましょう。

管理画面でのパフォーマンス最適化

管理画面のパフォーマンスは、ユーザーの操作体験に直結します。OAuthの認証プロセスを効率化するには、例えばコードベースでの認証を優先し、不要なリダイレクトとリダイレクト・ループを避けることが重要です。それに加えて、データフェッチの量を最小限に抑え、ページネーションやロード時のページ分割を正しく実装することで、滑らかな操作を保証できます。さらに、スクリプトの非同期読み込みにより、ユーザーの対応性を向上させることが可能です。

まとめ

Shopifyのアプリ開発でパフォーマンスを向上させることは、ユーザー体験の向上や売上の改善に繋がります。この記事で提示したベストプラクティスを実践することで、最適化されたアプリを構築できるでしょう。継続的なモニタリングと改善を通じて、ユーザーに愛されるアプリを目指してください。

参考文献