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ShopifyでのB2B価格設定:端数処理の詳細と設定方法

公開日

2024.12.16

ShopifyでのB2B価格設定:端数処理の詳細と設定方法のサムネイル

ShopifyでB2Bストアを構築する際、価格設定に悩んだことはありませんか?特に、価格の端数処理(丸め処理)は、顧客にとって見やすく、信頼性の高い価格表示を実現するために重要な機能です。本記事では、Shopifyの端数処理機能の詳細、具体的な設定方法、そして設定時の注意点について解説します。

価格の端数処理とは

価格の端数処理(丸め処理)は、通貨換算やディスカウント適用後に生じる端数を調整し、顧客にとってわかりやすい価格を表示するための機能です。例えば、為替レートの変動や割引適用の際に生じる不規則な端数を切り捨てたり、切り上げたりすることで、価格の一貫性と整合性を保つことができます。特にB2B取引では、取引先への信頼を高めるためにも、このような細かい調整が求められることが多いです。

Shopifyにおける端数処理機能の概要

Shopifyでは、商品価格と配送料に対して端数処理ルールを適用する機能が提供されています。この機能により、通貨換算や割引後の価格に自動的に端数処理を適用し、ストア全体で一貫性のある価格表示を維持できます。

端数処理のルールは、特定の通貨や地域ごとに異なる設定が可能です。これにより、各マーケットに最適化された価格設定を実現できるため、特に多国籍取引を行うB2Bストアでは有用な機能となります。

端数処理機能の設定方法

端数処理機能の設定は、以下の手順で簡単に行うことができます。

  1. 管理画面へのアクセス: Shopifyの管理画面にログインし、[設定] > [マーケット]に移動します。

  2. マーケットの選択: [その他のマーケット]セクションで、端数処理を適用したいマーケットを選択します。

  3. 端数処理の有効化: 選択したマーケットの[各種設定]をクリックし、[価格の端数処理]オプションをオンにします。

  4. 設定の保存: 最後に[保存]ボタンをクリックして、設定を確定します。

これらの手順を完了すると、選択したマーケットでの価格に端数処理ルールが適用されます。設定後は必ずプレビュー機能を活用して、価格が正しく表示されていることを確認しましょう。

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設定時の注意点

Shopifyの端数処理機能を使用する際には、以下の点に注意してください。

  • Shopifyペイメントの利用が必須: 端数処理機能は、Shopifyペイメントを利用しているストアでのみ有効です。そのため、この機能を活用する前に、自身のストアがShopifyペイメントに対応しているか確認してください。

  • ギフトカードへの非適用: ギフトカードには端数処理ルールが適用されないため、ギフトカードの価格設定は別途調整が必要です。

  • プレビューでの確認: 端数処理設定を有効化した後は、各マーケットでの価格表示をプレビューし、意図通りに処理されているか確認することをおすすめします。不備がある場合、顧客の信頼を損ねる可能性があるため注意が必要です。

任意の条件で価格の端数処理を実装したい場合は?

上記はShopifyで標準提供されている方法のご紹介ですが、場合によっては、例えば、製造業におけるJIS規格に則った丸め処理のように、任意の価格の端数処理でカスタマイズしたいケースが出てくるでしょう。

その場合はShopify Functionsを活用することで、柔軟でカスタマイズ性の高い価格の端数処理を実現できます。Shopify Functionsは、特定の条件に基づいて独自のロジックを追加できる機能で、ストアのニーズに応じた丸め処理を実装するのに最適です。

Shopify Functionsの特徴

  • カスタムロジックの実装: Shopify Functionsを利用することで、購入金額や顧客属性に基づいた端数処理を細かく設定できます。

  • 柔軟な適用範囲: 商品カテゴリごと、特定の顧客グループごとに異なる丸めルールを設定することが可能です。

  • サーバーレス環境: FunctionsはShopifyのサーバーレスプラットフォーム上で動作するため、インフラ管理の負担が軽減されます。

実装手順

  1. 開発環境の準備: Shopify CLIをインストールし、新しいFunctionを作成します。テンプレートを使用して、価格処理に関連するロジックを構築します。

  2. 条件設定: Functions内で、特定の条件(例:購入金額が一定以上の場合、切り上げ処理を適用する)を記述します。

  3. デプロイとテスト: 完成したFunctionをShopifyにデプロイし、テスト環境で動作を確認します。

  4. 本番環境での適用: テスト後、本番環境に適用し、顧客の注文フローで正しく動作するか確認します。

詳細の実装方法について、開発者などShopifyの仕様理解に長けた人に実装を依頼することをおすすめします。

まとめ

価格の端数処理は、ShopifyでB2Bストアを運営する上で、顧客にとってわかりやすく信頼性の高い価格表示を実現するための重要な機能です。正しい設定方法を理解し、注意点を押さえることで、ストア全体の価格表示に一貫性を持たせることができます。この機能を活用することで、取引先や顧客に安心感を与え、よりスムーズな取引を実現しましょう。

参考文献