ShopifyでB2Bストアを構築中、企業アカウントの設定に戸惑ったことはありませんか?本記事では、企業アカウントの作成からリクエストの送信方法まで、具体的なステップをわかりやすく解説します。
ShopifyのB2B企業アカウントとは
Shopifyが提供するB2B企業アカウント機能は、法人顧客向けの特別な価格設定や注文管理を可能にします。このセクションでは、B2B企業アカウントの基本的な役割と利便性について説明します。
管理画面での企業アカウントの作成手順
必要な準備
企業アカウントの作成を始める前に、以下の準備を行うことをお勧めします。
- 顧客情報の収集:会社名、連絡先情報、担当者名など、必要な情報をリストアップします。
- 取引条件の整理:価格設定、支払い条件、特別割引など、企業ごとの取引条件を明確にしておきます。
これらの情報を整理しておくことで、作業をスムーズに進めることができます。
設定方法
ShopifyのB2B機能を活用するには、企業アカウントを作成し、必要な情報を正確に登録することが重要です。以下に、各設定項目の具体的な方法を説明します。
1. 会社名を登録
企業アカウントの基本となる「会社名」を入力します。
- Shopify管理画面で「顧客」→「会社」をクリックします。
- 「新しい会社を作成」を選択します。
- 表示される入力フォームに、取引先企業の正式名称を入力します。
- ポイント:企業名がユニークで他の顧客と混同しないように注意しましょう。
- 入力が完了したら、「保存」をクリックします。
2. 担当者を登録
担当者の登録は、企業とのコミュニケーションを円滑にするために欠かせません。
- 会社情報の入力画面で「担当者」セクションを見つけます。
- 「新しい担当者を追加」をクリックします。
- 以下の項目を入力します:
- 氏名(例: 山田 太郎)
- メールアドレス(例: [email protected])
- 電話番号
- マーケティングのオプトイン/オプトアプト
- 入力が終わったら、「保存」をクリックします。
3. ロケーションを設定
企業が複数の配送先や拠点を持つ場合は、ロケーション設定を行います。
- 会社編集画面で「ロケーション」タブを開きます。
- 「新しいロケーションを追加」をクリックします。
- 以下の情報を入力します:
- 住所(例: 東京都渋谷区〇〇町1-1-1)
- 配送先の連絡先情報
- 複数のロケーションがある場合、それぞれ個別に登録します。
- 「保存」をクリックして設定を完了します。
4. カタログを設定
B2B顧客向けにカスタム価格や商品一覧を提供するには、カタログ設定が必要です。
- 商品管理編集画面で「カタログ」タブを選択します。
- 「新しいカタログを割り当て」をクリックします。
- 登録済みの価格リストや特定の商品グループから、対象のカタログを選択します。
- 必要に応じて、顧客に適用する割引率や特別条件を設定します。
- 選択が終わったら「保存」をクリックします。
- 会社編集画面で、作成したカタログを紐づけます。
5. 決済に関する情報を設定
B2Bの取引条件に応じた決済情報を設定します。
決済期間
- 「決済期間」セクションで、顧客に適用する支払い条件を選択または入力します(例: 支払い期日30日)。
- 必要に応じて、デポジットの特別条件を追加します。
チェックアウト設定
- 「チェックアウト」セクションで配送設定や、下書き注文可否の設定が出来ます
税設定
- 「税」セクションで、納税者番号や税金の徴収有無を設定できます
設定が完了したら、全体を確認し「保存」をクリックします。
企業アカウント作成リクエストの送信方法
Shopify Plusプランでは、法人顧客が自社のB2Bストアで購入するためのアクセス権をリクエストできるフォームを設定できます。この機能を活用することで、企業アカウントの作成プロセスを効率化し、顧客情報を適切に収集できます。以下に、会社アカウントのリクエストフォームを設定する具体的な手順を説明します。
リクエストフォームの設定手順
- Shopify Formsアプリのインストール
まず、Shopify App Storeから「Shopify Forms」アプリをインストールします。このアプリは、フォームの作成と管理を容易にします。
- 新しいフォームの作成
- Shopify管理画面で「アプリ」>「Forms」の順に進みます。
- 「フォームを作成」をクリックします。
- 「ポップアップ」または「インライン」フォームのいずれかを選択します。
- ポップアップフォーム:ストアのコンテンツ上にオーバーレイ表示されます。
- インラインフォーム:特定のページやセクションに直接埋め込まれます。
- フォームの名前を入力し、「作成する」をクリックします。
- フォームフィールドの追加
顧客から収集したい情報に応じて、以下のフィールドを追加します。
- 「フィールド」セクションで「会社とお客様」をクリックします。
- 「新しいフィールドを追加する」をクリックし、以下の既存フィールドを選択します。
- 会社名(必須)
- 連絡先氏名(必須)
- メールアドレス(必須)
- 電話番号(任意)
- カスタム入力フィールドの追加
特定の情報を収集するために、カスタム入力フィールドを追加できます。これらのフィールドはメタフィールドとして保存され、後で参照可能です。
- 「新しいフィールド」をクリックしてカスタム入力を作成します。
- フィールドの種類を選択します。
- 単一行のテキスト:短いテキスト入力に適しています。
- 複数行のテキスト:長いテキスト入力に適しています。
- ドロップダウンリスト:選択肢から1つを選ぶ形式です。
- ラジオボタン:複数の選択肢から1つを選ぶ形式です。
- 複数選択:複数の選択肢を選べる形式です。
- 日付:日付入力に適しています。
- 数値:数値入力に適しています。
- ファイルのアップロード:ファイルをアップロードさせる場合に使用します。
- フィールド名と説明を入力し、必要に応じて必須項目として設定します。
- 設定が完了したら、「保存」をクリックします。
注意:Formsアプリで作成したメタフィールドは、Formsアプリ内でのみ編集可能です。
- フォームの公開
フォームの設定が完了したら、「保存」をクリックしてフォームを公開します。公開されたフォームは、オンラインストア上で顧客がアクセスできるようになります。
会社アカウントリクエストの確認と承認
顧客がリクエストフォームを送信すると、管理画面内で新しい会社、ロケーション、お客様の情報が作成されます。これらのリクエストを確認し、承認または拒否する手順は以下の通りです。
- リクエストの確認
- Shopify管理画面で「顧客管理」>「会社」を表示します。
- 「注文が承認されていない」をクリックし、確認する会社の名前を選択します。
- 「メタフィールド」セクションで、顧客がフォームを通じて送信した情報を確認します。
- リクエストの承認または拒否
- 申請を拒否する場合は、該当の会社を削除します。
- 会社を承認する場合は、「権限を管理する」をクリックし、ロケーションを選択して権限を割り当てます。
- 必要に応じて、「B2B注文を開始できることをお客様に通知します」を選択して、会社の連絡先にメールを送信します。
まとめ
企業アカウントの設定は、B2Bストアを成功させるための重要なステップです。正しい手順を理解することで、運用の効率を高め、顧客満足度を向上させることができます。Shopifyの公式リソースを活用して、スムーズに導入を進めましょう。