ECの運営においてフルフィルメントは欠かすことのできない業務です。Shopifyを利用する場合、どのようにフルフィルメントを行うのか、初めての方だと戸惑うこともあるかもしれません。本記事では、Shopifyでの発送処理と追跡番号の設定について、具体的な手順とポイントを解説します。
フルフィルメントとは?
フルフィルメントは一般に、商品が注文されてから顧客に届くまでの一連のプロセスを指します。フルフィルメントの基本的な流れを理解しておくことは効率的な配送業務を実現するためには不可欠であり、受注から発送まで複数のステップにおいて、それぞれの段階で適切な対応が求められます。
まず、注文が確定したら、Shopifyの管理画面で注文内容を確認し、在庫の確保を行います。この段階で正確な在庫管理が重要になります。在庫が確保できたら、次に送り状のラベル作成へと進みます。
ラベル作成後、商品を梱包し、配送業者に引き渡す準備を行います。梱包時には、商品が破損しないよう適切な梱包材を使用し、配送中にトラブルが発生しないよう注意が必要です。送り状には、正確な配送先情報や追跡番号を記載し、顧客がリアルタイムで配送状況を確認できるように設定します。
最後に、配送業者への引き渡し後、追跡番号をShopifyに登録することで、顧客へ発送通知を送り、配送の進捗状況を共有します。これにより、顧客の信頼感が高まり、カスタマーサポートの手間も減少します。
このように、受注から発送までのステップを明確に理解し、適切に管理することで、Shopifyを活用したフルフィルメントを効率化できます。
Shopifyでのフルフィルメント
Shopifyでは、手動と自動のフルフィルメントが選べます。それぞれのメリットとデメリットを理解することで、ビジネスの運営方法に合った最適な選択が可能になります。
手動フルフィルメントは、注文ごとに手動で処理を行う方法です。小規模なストアや少量の商品を扱う場合には適しており、在庫の確認や発送作業を細かく管理できる利点があります。一方で、注文が増加すると作業が追いつかず、業務効率が低下する可能性もあります。
自動フルフィルメントは、注文が入ると同時に発送処理が自動的に行われる仕組みです。大量の商品を扱うストアや、迅速な発送が求められるビジネスには非常に効果的です。しかし、設定や連携にミスがあると、誤配送や在庫のズレが発生するリスクもあるため、初期設定の正確性が重要になります。
それぞれのフルフィルメント方法の特徴を把握し、ストアの運営状況や目標に合わせて適切に選択することが、効率的な発送業務の第一歩です。
Shopifyでの具体的な発送処理
Shopifyでの発送処理は、初心者でも簡単に行える設計になっていますが、初めての場合には戸惑うこともあります。ここでは基本的な設定と操作方法について解説します。
配送設定の基本
そもそもとして、配送方法や送料を事前に正しく設定しておくことは当たり前ながらも非常に重要なことです。円滑な発送プロセスを実現するためにも、必ず漏れがないようにしておきましょう。
具体的にはShopify管理画面「設定 → 配送と配達」から、送料や地域ごとの配送方法を設定することができます。
注文の確認とラベル作成
注文内容を確認し、送り状ラベルを作成する方法としてはいくつか存在しますが、Shopifyの場合はアプリを導入するのが一般的です。
「プラスシッピング」や「Ship&co」といったアプリを導入することで、スムーズなラベル発行が可能になります。
- プラスシッピング | 特別価格で送り状発行 & 配送日時指定 | Shopify App Store
- Shopify | Shipping App - Ship&co | Shopify App Store
フルフィルメントの実行と追跡番号の設定
発送準備、配送業者への引き渡しが完了したら注文のフルフィルメントを実行し、ステータスを発送済みに更新します。
このとき、配送業者の選択と追跡番号の設定を行うことで、お客様への発送通知に追跡番号のリンクを含めることができます。
追跡番号リンクがうまく機能しない場合
追跡番号が正常に動作しない場合、いくつかのステップに分けて問題を特定していきます。
例えばヤマト運輸であれば、公式が提供している荷物問い合わせシステムから追跡番号を入力し、正しく配送状況が表示されるかを確認します。もし、ここで正しく表示されなければ、追跡番号自体が間違っている可能性があるでしょう。そのうえで、URL自体が正しいものになっているかどうか(2024年12月時点のヤマトであれば https://member.kms.kuronekoyamato.co.jp/parcel/detail?pno=送り状番号 といったURLのはずです)を確認します。このURLが誤っていたり、正常なように見えるがエラーとなってしまう場合は、Shopifyに問い合わせたほうがよいでしょう。
まとめ
Shopifyでのフルフィルメントと追跡番号の設定は、顧客満足度を高めるために重要なプロセスです。本記事で紹介した手順や注意点を押さえ、スムーズな発送業務を実現してください。また、エラーが発生した際には早めの対処を心掛けることで、信頼を損なうリスクを回避できます。