ShopifyでB2Bストアを運営する際、「複数の通貨で販売したいが、設定方法がわからない」という悩みを抱えたことはありませんか?グローバル展開を目指す事業者にとって、多通貨対応は顧客満足度の向上や売上拡大に欠かせない要素です。 本記事では、ShopifyのB2Bストアを多通貨対応にするための具体的な設定方法と、それぞれの方法のメリット・注意点について解説します。
Shopifyで多通貨販売を実現する方法
Shopifyでは、B2Bストアで複数の通貨で販売するための主な方法として、以下の2つのアプローチがあります。
- International機能を利用して現地通貨を設定する
- カタログを活用して特定の定価を設定する
これらの方法にはそれぞれ特長があり、事業のニーズや顧客層に応じて使い分けることが重要です。
International機能による現地通貨設定
International機能を使用すると、国や地域ごとに異なる現地通貨を設定し、自動的に適切な通貨で価格を表示できます。この方法は特に多国籍の顧客をターゲットにしている場合に効果的です。
設定方法
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Shopify管理画面にログインし、設定から「マーケット」を選択します。
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対応したい国や地域を追加し、それぞれに適した現地通貨を指定します。
- 現地通貨をアクティブにする場合は、[現地通貨でお客様に価格を表示する] チェックボックスを選択します。
- 現地通貨を非アクティブにする場合は、[現地通貨でお客様に価格を表示する] チェックボックスを選択解除し、[無効化する] をクリックします。現地通貨がオフになっている場合は、そのマーケットのすべてのお客様に対して、そのマーケットの基本通貨で価格が表示されます。
メリットと注意点
International機能を使用することで、顧客は自分の馴染みのある通貨で価格を確認できるため、購入の心理的なハードルが低くなります。また、通貨の自動変換が可能で、設定や管理が簡単である点も大きな利点です。
ただし、為替レートが変動するため、表示価格の正確性を保つには定期的な確認が必要です。さらに、この方法では特定の商品や顧客グループに対して個別の価格を柔軟に設定するのが難しい場合があります。
カタログによる定価指定
カタログ機能を利用すれば、特定の顧客グループに対して固定の価格を設定できます。これにより、複数の通貨での価格管理がより明確になります。
設定方法
- Shopify管理画面で「B2B」セクションにアクセスし、「カタログ」を選択します。
- 新しいカタログを作成し、顧客グループごとに価格を設定します。
- 必要に応じて、商品の種類や数量割引を追加で設定します。
メリットと注意点
カタログ機能を利用することで、特定の顧客に対して固定価格を提供することが可能になります。この方法では、為替の変動による影響を受けることなく、安定した価格での販売が実現します。
一方で、国や地域ごとに手動で通貨設定を行う必要があり、その管理には労力がかかる場合があります。また、カタログの更新頻度が多くなると、運用が煩雑になる可能性があります。
どちらの方法を選ぶべきか?
選択する方法は、事業の規模や顧客のニーズによって異なります。
International機能が適しているのは、幅広い国や地域で販売を行い、現地通貨での自動計算を優先したい場合です。この方法を選択することで、管理負担を軽減しつつ、多国籍の顧客に対応することが可能です。
一方で、カタログによる定価指定が適しているのは、特定の顧客に対して固定価格を提示し、価格競争力を維持したい場合です。また、為替変動の影響を避けて安定した価格で販売したい場合にも、この方法が有効です。
まとめ
ShopifyでB2Bストアを多通貨対応にする際には、International機能とカタログによる定価指定の二つの方法を理解し、適切に使い分けることが重要です。事業のニーズや顧客層に応じて最適な方法を選び、多国籍展開を成功に導きましょう。